コーヒー豆は豆じゃない!実はフルーツの種とコーヒーの魅力

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喫茶店やコーヒーショップでは「コーヒー豆」として扱われているコーヒー豆。
実はこのコーヒー豆って「豆じゃない」事は知っていますか?

コーヒー豆って、豆ではなく実の種なのです!

今回はこのコーヒー豆とは何か、ざっくりと解説していきます。

コーヒー豆はコーヒーチェリーの「種子」

コーヒー豆は「豆」と呼ばれていますが、実は豆じゃないのです。
豆とは通常、マメ科の植物が実らせる種子に対してつけられる呼称ですが、コーヒー豆は「リンドウ目アカネ科コーヒーノキ属」に分類されている植物なので、豆ではないのです。

和名「コーヒーノキ」と呼ばれる植物に「コーヒーチェリー」と呼ばれる赤い実の中にある2つの種子から外皮、果肉、パーチメントなどを取り除いた生豆が、コーヒー豆の元となる種となります。

コーヒー豆は焙煎されたものを指す

コーヒーの種をコーヒー豆と呼ばずに「コーヒー豆の元となる種」と述べた理由は、コーヒーチェリーから外皮、果肉、パーチメントなどを取り除いた生豆の状態であるからです。

つまり、コーヒーの実であるコーヒーチェリーから取り出した種は「コーヒーの生豆」ということになります。

コーヒー豆は、コーヒーチェリーを収穫してから様々なプロセスを経て、最後に焙煎した過程を経て初めて「コーヒー豆」と呼ばれるのです。

パーチメントとは

パーチメントとは、コーヒーに限らず植物の実と種の間にある「内果皮」と呼ばれる部位の名称です。

コーヒーの生豆の周りには、種子を覆っている薄い皮の「シルバースキン(銀皮)」、シルバースキンを覆っている「パーチメント」、熟すと甘くなる「果肉」、果肉を覆っている外側の皮「外皮」の層で成り立っています。

ちなみに、このシルバースキンは焙煎すると「チャフ」と呼ばれるものになり、その殆どがコーヒーの豆から剥がれ落ちます。

コーヒー豆の主な産地は熱帯・亜熱帯地域

コーヒーの主な産地は北緯25度から南緯25度の範囲にあたる「熱帯・亜熱帯地域」が主となり、この地域を「コーヒーベルト」と呼びます。

産地にはコロンビア、ブラジル、エチオピア、マンデリン、モカ、キリマンジャロなど、珈琲の種類の名前に馴染みのある人ならよく見る場所が代表的です。

最近では、グァテマラやゲイシャなどの産地も目につくようになっています。
※ちなみにゲイシャは日本の「芸者」とは全く関係なく、エチオピアにある原産地の地名に由来しています。詳しくは当サイトで検索をかけてみてください。

コーヒー豆の収穫時期

コーヒー豆の収穫時期は、南回帰線に近い地域では4~9月頃、北回帰線に近い地域では9~4月頃に盛んに行われています。

つまりコーヒー豆は一年中どこかしらの場所で収穫期を迎えていることになり、
更にはケニアの農園など、雨季が年に2回ある地域になるとその分の年2回の収穫が行われることになります。

コーヒーチェリーの構造

コーヒーチェリーの構造は上記のような層に分かれています。
白い花を咲かせ、緑から赤色になる実は見慣れている人にはひと目でコーヒーチェリーと分かる見た目をしています。

しかし、コーヒーチェリーは赤い実だけではなく実が黄色になる「イエローチェリー」と呼ばれる個体も存在しています。

種子(生豆)

コーヒーチェリーの中にある種子はコーヒー豆そのままの形をしています。

果実の中に種子が2つ平面同士で向き合って入っており、ここが生豆として収穫されることになります。通常2つの場合はフラットビーン、1つの丸い種子が入っている場合はピーベリーと呼ばれる。

総称してこの生豆のことをグリーンビーンズと言われています。

シルバースキン(銀皮)

種子を覆っている薄い皮のことをシルバースキン(銀皮)といいます。

焙煎すると「チャフ」となって、その殆どが剥がれ落ちます。このチャフは焙煎時のハゼ時に剥がれ落ち、ローストが深いほど燃え尽き残りにくくなります。

逆に、シルバースキンは浅煎りのコーヒー豆のセンターカット(溝の部分)に残っていることが多く、ミルでコーヒー豆を挽く際に細かく白から黄色い薄皮として見ることができます。

このシルバースキンは渋みやエグみの原因として考えられており、それを嫌う人は挽いたあとのコーヒー粉に息など風を吹きかけて飛ばす方法で除去する人もいるほどです。

パーチメント(内果皮)

パーチメントとはシルバースキンの外側を覆っている硬い皮、殻の事。

種子を守る大切な部分ですが、殆どがコーヒー豆が農場や加工場から出荷されるタイミングで脱穀され、パーチメントが剥がされた状態で輸送されます。

しかしパーチメントを脱穀せずに囲ったまま維持するほうが豆の保存性も高く長持ちするため、鮮度をできるだけ維持し劣化を防ぐため、輸送時にパーチメントを維持したまま出荷することもあります。

このパーチメントに覆われた状態のコーヒー豆を「パーチメントコーヒー」と呼び、パーチメントコーヒーを輸入した人は焙煎する前にパーチメントの除去をしなければいけないので自分で脱穀作業を行う必要があります。

パーチメントは動物に消化されない大切な役割を持っている

余談ですが、パーチメントは種子を動物に消化されないようにする大切な役割を持っています。

鳥などの動物がコーヒーの実(コーヒーチェリー)を食べ、他の場所へ移動して運搬してもらい、フンとして種を排出してもらうことで種の拡大を行うための大切な役割を担っています。

この性質は特殊なコーヒーの加工にも重要な役割を果たしています。

コピ・ルアックまたはコピ・ルアク(ジャコウネコのコーヒー)やブラック・アイボリー(象のコーヒー)などは、ジャコウネコや象がコーヒーの実を食べ、排泄されたコーヒー豆を集めて加工される有名かつ珍しいコーヒーです。

これらのコーヒーもパーチメントに守られているおかげで消化をされずに済んでいます。

詳しくはパーチメントをさらに掘り下げた記事を当サイトでも紹介しています。当サイトの検索から御覧ください。

ミューシレージ

ミューシレージはパーチメントと果肉の間にある粘液のことを指します。

ミューシレージは粘液であるためとてもヌルヌルしていて、果実を取り除いた状態のパーチメントの表面に付着していることが確認できます。

身近な例に例えると、さくらんぼを食べる際に種の周りがヌルヌルしていることがあると思いますが、これがミューシレージなのです。

コーヒー豆の精製方法に「水洗式(ウォッシュド)」「非水洗式(ナチュラル)」「パルプドナチュラル(ハニープロセス)」「スマトラ式」「アナエロビコ(アナエロビック・ファーメンション)」などありますが、この精製方法とミューシレージはとても大きな役割を果たしています。

コーヒーチェリーの果肉

熟すと甘くなるコーヒーチェリーの果肉。
この果肉は日本ではまだ馴染みのないものですが、一度は食べて味を見てみたいですよね。

通常、コーヒーチェリーの果肉は加工時に除去されて食用としては出回らずに肥料などにされてしまうことが多いようです。

果肉が食用として流通しない一つの理由は、コーヒーチェリーに含まれる果肉の量が、外皮と種の間にほんの僅か程度と極めて少ないものが殆どであることが一因としてあるようです。

もちろん、果肉が多くついているコーヒーチェリーもあります。

コーヒーチェリーの果肉を乾燥させた「カスカラ」

食用としてあまり流通しないコーヒーチェリーの果肉。ですが最近はスーパーフードとしても注目されてきているようです。

コーヒーチェリーの果肉を乾燥させた「カスカラ」と呼ばれる加工品があります。
カスカラにはとても高い抗酸化力を持つスーパーフードとして注目され、利用される場面も増えてきました。

このカスカラは紅茶の茶葉ようにお湯で抽出して飲む「カスカラティー(コーヒーチェリーティー)」として飲まれることがあるようです。
カスカラシロップというものも存在します。

※「カスカラ」と「カラカス」は混同しがちですが、正しくはカスカラです。カラカスは地名としての認知度が高く、たまにインターネットでもカラカスとスペルミスしている場合があります。

コーヒーチェリーの外皮

コーヒーチェリーの果肉を覆う外側の皮。

最初は緑色をしているが、熟してくると鮮やかな赤色に変化する。コーヒーチェリーは赤い実だけではなく実が黄色になる「イエローチェリー」と呼ばれる個体も存在しています。

フラットビーンとピーベリーについて

コーヒーチェリーの中にある種子は通常、2つが向かい合わせに入っていてその向かい合った面同士が平たい形状をしているので「フラットビーン(平豆)」と呼ばれます。

そして、極稀に丸くなった形状の生豆が1つだけ入っていることがあり、これを「ピーベリー」と呼びます。このピーベリーはハンドピック時に欠点豆として分別されることもあれば、ピーベリーだけを集めて高値で取引されることもあります。

ピーベリーについては以下の記事にまとめていますので、参考にしてみてください。

希少な丸いコーヒ豆「ピーベリー」の特徴と魅力について
皆さんはコーヒー豆をじっくり見たことはありますか? 通常のコーヒー豆は平たい形状をしているので「フラットビーン(平豆)」と呼ばれています。 その中でごく稀に丸い形状をしたコーヒー豆を見たことがあるでしょうか。それは、「ピーベリー」と...

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